「あわわわわ。もう一ヶ月切っちまったよ。どないしょ」
東京マラソンの通知が届いたのだ。
ナンバーカード引換証などと一緒に、開催日が近づいてきたけれど準備はよいか、という案内の通知だ。
東京マラソンの抽選結果の発表は昨年だった。
「まだ6ヶ月以上もある。たっぷりトレーニングをしてサブ4を狙ってこましたろ」と思っていたのだ。
……が、しかし、油断をしてしまった。
昨年は真面目にトレーニングをしたつもりだったが、今年の正月からサボりぐせが
ついてしまった。
私は暑いのも苦手だが寒いのも苦手だ。
早朝に走ることにしている私にとって、冬の早朝は寒くて走る気がしない。
特に冬は以前ケガをした古傷がうずき、それをかばって走っているうち体のバランスが狂い、疲れて走れなくなる。
てなわけで疲れたら無理せず休養。
「休養も練習のうち」と気休めの言葉で自分をごまかし、ゆるゆるになっていた。
だから今は試験が近づいて、勉強不足を後悔している受験生のような気分なのだ。
年を食うと下りのエスカレターに乗っているようなもの、ちょっと油断すると、あっという間に体力は低下する。
練習しても現状維持が精一杯だ。
一昨年はケガが続き、ここ2年ほどはフルマラソンを走ったことがない。
10kmやハーフマラソンなら今でも完走する自信はあるが、フルマラソンとなると「生きて帰って来れるかしらん」と緊張する。
マラソンの練習を始めた頃、佐々木 功著「ゆっくり走れば速くなる」という本に
感銘を受けた。
「ゆっくり走り、また明日も走りたいなぁ、というところでやめておくのがコツ」と書いてあった。
それもそうだと思い、チンタラ走っていたのだが、やっぱり、これではタイムは伸びない。
マラソンを舐めとったらあかん、ちゅうこっちゃ。
かと言ってスピード練習はきついのでやる気が起きない。
てなわけでいつまで経ってもタイムは平凡なままだ。
マラソンを始めたからには、せめてサブ4でも狙ってみたいものだと思い、ゆっく
り走るだけではあかん。少しはきつい練習もせなあかん、と思い。
ビルドアップ走という練習をたまにやることにした(10回に1回ぐらいの割だけどね)
ビルドアップ走という練習方法は徐々にスピードを上げていき、最後は目一杯のス
ピードで走りきる練習だ。
きついからあまりやらないけど走り終わった後は爽快な気分になれる。
残りの人生もビルドアップ走で、いてこましたろかしら(これ河内弁?)
しっかり走りきって爽快な気分であの世に行くのも悪くない、と思う今日この頃。
それなら年中無休でヘトヘトになって死ぬつもりか、だって?
それはない。